「美しい装いきよべ」店長のきもの日記 過去ログ2005年1月

刺子の暖簾
 国道拡幅にともない店舗を新築したのがおよそ6年前。 有効にスペースを使う為1階にバックヤードを作らなかったので、加工出しのスペースがありません。 当初は胴裏を切ってるところをお客様に見ていただくのも一興かと考えていました。 しかし、あまりにも見えすぎるのも考えものです。 そこで目隠し替わりにのれん(もどき)を吊るしています。
 男物の古い絣着物をほどいて両耳をまつると、巾31cm長さ150cmの布が4本できました。 上手な方に太糸で刺し子していただいて、裏に当て布をします。
 各々を繋がなかったので好きな順序で並べられるし、間隔も自由にあけられます。 僕が事務をするのはたいていこの裏側です。 写真をクリックすると拡大します。
2005年1月31日(月)  No.543

雪無しDAY
 今日は「雪無しDAY」←いったい誰がつけたんでしょう?
 朝から町内総出で除雪です。 交差点にうずたかく積もった雪や、山蔵の前、人が住んでいない家の前を重点的にきれいにします。 こうした地域コミュニティが残ってるのはとてもいい事だと思ってます。
 しかも、前日までの好天が嘘のよう…うまい具合に(?)この冬一番の寒波が来襲し、これから一週間は雪模様だとか…。

 ところで右の白黒のものは何かご存知ですか? QRコードという二次元バーコードです。 扱いが難しそうですが、とても簡単に使えるし、便利です。 なにより試してみると面白い。 とりあえず庵連合会長名刺にQRコードを入れておきました。
 主にカメラ付ケータイで使うものですが、最近パソコンでも読める(Mac・Windows)ことがわかって、ケータイを持たない僕でも使えるようになり、利用法を考えています。
(1)肉眼ではなにが書いてあるかわからないので(当たり前だ)、町中にヒントを入力したQRコードを貼り宝探しをする、とか。
(2)立て看板にQRコードを印刷し、詳しいサイトのURLを入れておく、とか…。
 QRコードの可能性をいろいろ見せてくれるサイトもできてます。
 京都市内の観光案内板に観光案内システムとしてQRコードが印刷されると聞きました。 観光施設情報のほかにもバス時刻表などもQRコードで案内される模様…。 情報量が多いので、いろいろ使えそうです。
 ちなみに特別なソフトが無くても、インターネットで無料でQRコードをつくることもできます。 右のQRコードにもメッセージ(?)を入れました、試しに読んでみてください。

 今日は綿入りの大島に久留米絣のシャツ、黒の角帯に帆布の袴、茶色の足袋。 まさに金田一探偵です。
 高下駄の歯が一本抜けました。 あっ!と思ったんですが、フツーに歩けます。むしろ歩きやすいくらいでした。 一本歯の下駄も悪くないカモ…。
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2005年1月30日(日)  No.541

出丸の街路灯
 城端市街地の入り口に出丸桜があります。 毎年春に見事な花を咲かせていましたが、国道拡幅にひっかかり伐採されかけていたところを有志の寄付により移動しました。
 出丸地区の国道が完成し、街路灯には桜をあしらった装飾がされています。 地域住民の方々の意志が伝わってくるようです。
 今日の予想最高気温はなんと16℃。 桜が咲きそうな陽気です。 薄茶の単衣木綿に茶色の半衿、茶色の角帯に焦げ茶の木綿袴を穿きました。
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2005年1月29日(土)  No.540

寒稽古が始まる
 曳山祭の寒稽古が始まりました。 近年、節分を過ぎてから行う寒稽古だったのですが、それじゃいかんだろう!ということで本日開催です。
 新曲で三味線の手が固まってないので、唄の練習は次回(2/16〜)以降になります。
 祭に関して、このきもの日記に書けない事を別の日記で書いてますので、よろしければご覧ください。 かなり濃いです。 熟読していただければ、城端曳山祭のツウになれること請け合います。
 今日は茶系の古大島に焦げ茶の半衿、帆布の袴です。
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2005年1月28日(金)  No.539

ネコも通ります
 一月末とは思えない陽気です。 1/30は全町挙げて「雪無しDAY」なのですが、どこを除雪すのでしょうか?
 足場が良いせいか、町外の方も通りを歩いておられます。 城端はご夫婦で歩かれてもサマになる町です。

 昨日の日記に書きましたが、2月末日のつごもり大市にて、市街地のお店をお借りして「じょうはな懐かし道具展(仮称)」をスタートする事にしました(2/28〜3/6まで)。
 今は使っていない店道具や生活機具などをコメント付きで展示します。 イラストマップに落とし込み、ガリ版(輪転機)で刷って来街者にお配りしようと考えています。 「歌声喫茶」とともに、今年のつごもり大市の新目玉になると思います。
 一ヶ月後で時間はあまりないのですが、以前綱嶋信一さんに「一ヶ月あればたいした事ができる」とお聞きしてラク〜になりました。

 つづらこみちには「東町通りへ通り抜けられます」と看板をだしています。 みなさんにご利用いただきたいからです。 小学生や近所の方はもちろん、きょうはネコも歩いていました。 足あとがご覧になれますか?
 きょうは青縞のウールに黒の半衿、茶の木綿袴をバッテン結びにし、茶のタビ。 襟元に茶色のストールです。
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2005年1月27日(木)  No.538

城端伝統芸能会館
 昨年ちらりと話題にした「城端伝統会館」(仮称;じょうはな座)の絵が手に入ったので公開します。 400席の純和風の劇場で、ちゃんと花道も作られるようです。 模型はこちらのサイトに載せました。
 今年の8月完成です。 詳細はまだ決まってませんが、さまざまな使い方を検討すると聞きました。 むぎや祭の舞台のひとつにもなる予定です。

 昨夜「つごもり大市を楽しくする会合」を開きました。 主催の西町商店会メンバーだけではなく、関心のある方々に幅広く集まってもらいます。 小グループに分けて、ワークショップもどきに自由闊達にアイディアを出し合い、最後にホワイトボードに貼ったポストイットの説明をしてもらいます。
 いろんな方々と話す事で、凝り固まった頭がほぐれるし、人前で話す事で自論が整理できたと思います。 個人的に今年のつごもり大市のテーマは「昭和レトロ」。 通りを博物館化できないか考えてみます。 「歌声喫茶」もオープンするので面白いですよ〜。 詳細は後日こちらにのせます。
 きょうのいでたちは茶縞のウールに柿色の半衿、辛子の角帯に帆布の袴です。
 深夜までかかって、6年分の庵連合会決議録を熟読しました。 なんとなく今年僕が庵連合会長としてなすべきことが見えてきたような気がします。 詳しくはこちらの日記もご覧ください。
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2005年1月26日(水)  No.537

オーダー草履の会
 お好みの鼻緒にお好みの台を選んでいただき、お客様のサイズにすげあげる「オーダー草履の会」が始まりました(30日まで)。
 花緒は幅広で裏が柔らかい素材ですから長時間履いても疲れません。 クッション効果のある真綿入りの台を選択すればなお快適です。
 鼻緒は約80種、草履台は30種ありますので、組み合わせはなんと80×30=2400種類!
 さらに台はエナメルorマット33色をオーダーでき、サイズもS・M・L・LL・3Lが作れます。 形も小判型、舟形など定形をはじめ、扁平のものも選べますし、草履の厚さも調整できます。
 内側に寄せてすげるツボ寄せ型にもできるし、ツボの色も変えられるので、組み合わせは天文学的数字になりますね。
 残り裂れでオリジナルの花緒やバッグをお作りできますし、古くなった草履の花緒交換のみも承っております。 お気軽にお申し付けください。
 きょうは伊勢木綿に黒のタートル、黒の角帯に灰黒の袴、黒の足袋です。
 昨夜からの雨で雪がだいぶ溶けました。 が、城端はやはり他地区より断然多いですね。
2005年1月25日(火)  No.536

鬼さんこちら展
 じょうはな織館で「鬼さんこちら展」が始まっています(1/30まで)。 小松在住の陶芸家 谷口幸夫さん(通称鬼さん)の個展です。
 事前にチラリと覗かせていただいたんですが、愛嬌があり憎めない鬼を絵付けした、とても個性的な焼き物です。 独特の世界観をお持ちのようで、どんな方なのか気になってましたが、今日お会いする事ができました。
 飄々としてとても話の面白い方です。 初対面にもかかわらず、親しく話しかけていただいて楽しいひとときを過ごす事ができました。
 写真の後ろに写ってるのは、谷口さんが描いたタペストリー。 城端が書かれてます。これも面白かったぁ。

 きょうはグレーの木綿袷に、黒の半衿、黒の角帯にチャコールグレーの袴、グレーのタビにグレーのストールです。 織館の前できもの姿の女性を目撃して嬉しくなりました。
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2005年1月24日(月)  No.535

謎の鳥2
 つづらこみちに飾ってある南天の実がポツポツ落ちています。 どうしたんだろうと考えていたら小さな鳥が啄みにきていました。 写真がうまく撮れなかったのですが、頭が黒く腹がきれいなオレンジです。 調べてみましたがジョウビタキではないでしょうか?
 二羽でやってきて、澄んだ声で鳴いてました。 可愛いです。
 以前見かけた謎の鳥ヒヨドリだと思われます。 身近に野鳥って沢山居るのですね。
 きょうは快晴。 グレー系の古大島に青灰の半衿、黒の角帯に灰黒の木綿袴、よきもの倶楽部の足袋に右近下駄です。
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2005年1月23日(日)  No.532

浴衣の帯を発注する
 大寒まっさかりで毎朝除雪作業をしています。 …が、この寒さの中、すでに今夏の浴衣帯(四寸)を織りに出しました。 小桜の地紋の両面帯です(片面は無地)。 今年は写真の配色でお願いしました。
 呉服業界は2月に単衣&夏物を発注します。 市場規模が小さいので受注生産になるからです。
 僕も2月上旬に出かけます。 今年も竺仙をはじめ本格的な藍染めの長板中形(浴衣)が入荷予定です。
 夏のきもの(薄物)って、とてもお洒落なものが多いんです。 きよべは夏物にも力を入れてるので、機会があればご覧ください。 夏物が揃うのはゴールデンウィークぐらいになります。
 今日は厚手木綿に柿色の半衿、黒の角帯に焦げ茶の袴、衿には茶色のストールで。 木綿って暖かいんですよ。
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2005年1月22日(土)  No.531

十数年ぶりの屋根雪降ろし
 昨夜から降り続いた雪がアッと言う間に40センチ位積もりました。 早朝から通学路の確保に汗を流します。
 スッキリしたところで店を開け、コーヒーで温まっていたら、来週から子ども達のスキー学習が始まる事を思い出しました。 スキー等は離れたプレハブ物置にあります。
 軽装で取りに行きましたが、圧雪が約70センチくらいあり、雪の重みで引き戸が開きません。 いったん引き返し、重装備に着替えた後、10数年ぶりに屋根雪を下ろしました。
「100人載っても大丈夫」のイナバ物置も、北陸特有の湿った重い雪には勝てなかったようです。
 きょうは茶色の古大島に黒のタートルネック、黒の角帯に茶の帆布袴、黒足袋です。
 南砺市合併にともない休刊の噂の出ていた「城端時報」が続けられる事になりました。 城端時報は大正13年創刊の月刊新聞で、今号で706号を数えます。 なにはともあれ、城端唯一のメディアが存続することに一安心です。
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2005年1月21日(金)  No.530

西上町恵友会新年会
 毎年1月20日は西上恵友会の新年会です。 今年は六年に一度の曳山祭当番町なので、とても忙しくなります。
「今年は若連中卒業の歳ですが、御礼奉公のつもりで連合会長を勤めさせていただきます」と挨拶しました。 卒業生は屋台をしきる“カイカイ”と称される拍子木を任されるんですが、連合会長は忙しくて無理です。 屋台で庵唄を唄う事も無いでしょう。 昨年は喪中で屋台に触れる事すらできなかったので、一抹の寂しさはあります。 仕方ありませんが…。
 酒をつぎに回ったら、新役員のみならず、どの会員も「できる限りお手伝いします」と力強く言ってくれました。 気が楽になります。 曳山祭という大きな祭を仕切るわけですから、ひとりの人間では負担が大きいのです。
 連合会長の名刺(写真をクリックすると拡大)が刷り上がってきたので、週明けに行政の処方面に挨拶回りをする予定です。
 きょうは小豆色の紬に薄鼠の半衿、辛子色の角帯に墨灰色の袴、グレーの足袋。 ドレスコードは“スーツ着用”なので、黒に近いグレーの無紋の羽織を着て茶系の羽織紐にしました。
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2005年1月20日(木)  No.529

自分の感受性くらい

ぱさぱさにかわいていく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
何もかもへたくそだったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

ーーーーーーーーーーーーーーー
茨木のり子さんの詩です。

負けそうになることはあるけれど、にこやかに尊厳を守り抜きたいと思います。

今日は黒のタートルネックの上に茶と黒の縞ウール、辛子の帯に、帆布の袴です。
2005年1月19日(水)  No.528

梅さの梅が咲いた
 朝からPTAの当番で別院前で交通安全の黄色い旗を振ってました。 子ども達に「おはよう!」と大きな声をかけると、「オハヨウゴザイマス」と声が返ってきます。 小さな子は元気ですが、高学年になると下を向き加減で歩いています。 恥ずかしいのもあるのでしょうが、眠たいのかもしれません。 小学生でも10時過ぎまで起きてる子もいると聞きました。 子どもは睡眠時間をとらないと絶対ダメです。
 ふと見ると、溝口梅華堂(通称うめさ)さんの梅の花が咲いていました。 えっ!もう??
 今日は黒と緑の絹織物に、黒に近い茶の半衿、黒の角帯に灰黒の袴、黒繻子の足袋です。 祖父の古い着物だったので、糸が弱っており、ひっかけて袖口がほつれてしまいました。
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2005年1月18日(火)  No.527

本で紹介される
 月刊ラピタという雑誌があります。 連載されていた「洋服の話」が加筆訂正されてラピタ・ブックスとして発売になりました。
 著者は服部 晋さん。 東京広尾のテーラー「金洋服店」の店主です。 紳士服のことについて広範な知識が丁寧な語り口で綴られています。 羊毛の話、道具の話、仕立の話、手入れの話etc…。 どれもとっても興味深いし、面白い。
 保管の話の中で『よく呉服屋さんが和服を鬱金(ターメリック)の風呂敷に包んで納品してきますが、あのウコンは虫よけに大変有効です』と当店オリジナルの本ウコン染めの木綿包み布を紹介していただきました。 口絵に写真つきで載せていただいてます。ありがとうございます。 一流のかたに認めていただけるととても嬉しいです。 
 今でこそ和装一辺倒の僕ですが、若かりし頃はひととおり紳士服にも袖を通してみました。 しかし、この本は知らない事が山ほど載ってました。 さすがプロは違います。 分野は違いますが、見習いたいです。
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2005年1月17日(月)  No.526

どんどやき
 雨の中、朝から完全防水仕様で左義長の準備をしています。 旧町部も今年から1月の第三日曜になったので、当日組めるのです。
 竹を切り出して人力で運び、櫓に組んで、周囲を囲います。 中に松飾りや書き初めを入れて準備完了です。
 夜6時半に神明宮でおはらいを受けた神火を戴き、7時に小学生男子がたいまつで点火します。 消火は城端救護班にお任せですが、僕自身救護班員なので結局そのまま鎮火まで見張り続ける事に…。 朝からのべ8時間左義長とつきあう事になります。
 しかし、こうして火を見ながらぼーっと過ごす時間も無益じゃないんだな…と最近思えるようになりました。
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2005年1月16日(日)  No.525

かくれんぼしてる扇風機
 埃がたつので、朝の掃除が終わってから暖房を入れています。 店が広いのでなかなか暖まりません。
 年末の大掃除で気付いたのですが、天井は暑いくらいなんです。 そこで昨夜の懇親会でちょっと話題になった「天井に扇風機」を試してみる事にしました。 といっても、店内で目立つのはマズいので、階段の隙間にこっそりと… (写真)。 これが効果絶大で、早くから暖まりますし効率もいいようです。
 今日は木綿の袷に柿色の半衿、黒の角帯に帆布の袴。 茶色の足袋に右近下駄です。
 庵連合会長の名刺を発注しました。 裏面を切り絵にしてみたのですが、いかがでしょうか?
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2005年1月15日(土)  No.524

庵連合会の名刺を作る
 そろそろ平成十七年度の曳山祭の準備にかからなくてはいけません。 とりあえず庵連合会長の名刺を発注する事にしました。 あれこれ考えていたのですが、表はシンプルにして裏に庵屋台と曳山の切り絵を載せたいなと思ってます。
 手元に下絵となる良い写真が無かったので、曳山会館内で撮影してきました。 しかし、上手に撮れません(TT) やはりプロは違いますね。 どうしようかなぁ…。
 きょうは綿入りの古い大島にだまし襦袢に焦げ茶のだまし半衿、黒の角帯に焦げ茶の袴。 襟元に茶系のストールを巻けばぬくぬくです。
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2005年1月14日(金)  No.523

雪道用の下駄
 雪もようやく一段落ついたようです。
 道が広くなった城端では、向かいへ行くにも16mもある国道を横断せねばなりません。 毎朝除雪してるとはいえ多少残ってるので右近下駄では足袋が濡れてしまいます。
 で、ちょっと履くのが以前も紹介した高下駄です。 雪道には天狗の履いてる一本歯の方がいいのでしょうが(歯と歯の間に雪が詰まるから)、一本下駄でアスファルトの道路は歩けません。
 二の字、二の字と足跡をつけて歩くのも楽しいですよ。
 今日は伊勢木綿に地紋のある黒半衿、黒の角帯に灰黒の袴、足元は黒足袋です。
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2005年1月13日(木)  No.522

糸と布のフェスティバル
 城端にぎわい館じゃんとこいでパッチワークやリフォーム着物などの作品展が始まりました(月曜定休 1月30日まで)。 出品なさったのは町内在住の荒木絹子さん、明石外枝さん、岩崎春江さんです。 写真でもおわかりのように大作揃いで、じゃんとこいが見違えました。
 会場を暖かくしていますので、どうぞ足をお運びください。
 早朝けたたましいサイレンとともに、消防車が緊急出動。 なんと城端駅前の警察派出所横の官舎が全焼してしまいました。 ストーブの火が干し物に燃え移ったそうで、火事は本当に怖いです。
 きょうは朝から一日除雪していました。 西町が終わったら、つづらこみちを抜けた東町通りを…。 水量が少なくて、なかなか流れません。 正直言ってさすがに疲れています、腰が痛い。
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2005年1月12日(水)  No.521

お洒落袋展
 紬や小紋にあわせられる洒落袋帯をディスプレイしました。 結城の手紡ぎ糸を使ったものや、帯地をパッチワークしたもの、太い糸でざっくり織りあげたもの、さらに染め帯などいろいろあります(写真をクリックすると拡大)。
 袋帯の長さは1丈1尺強(約4.2m)、これに対し名古屋帯は返りを入れると1丈2尺(約4.6m)。 つまり名古屋帯の方が表生地が沢山必要という事です。 むろん袋帯は裏生地が必要ですが、凝った表生地に比べると原価が安いんです。 よって、洒落袋の方が意外に安かったりします(特に織った帯)。 意外でしょ?
 きょうはベージュ厚手の大幅木綿に黒のタートルネック、黒い角帯に帆布の袴、茶色に染めた足袋です。
2005年1月11日(火)  No.520

本願寺と一向一揆
 子ども達の長かった冬休みもいよいよ最終日。 今日は定休日でもあったのですが、家で一緒にゆっくり過ごす事にしました。 …とは言っても今冬初めての大雪警報発令中で、朝起きると50センチの積雪があり、午前中は雪すかしに汗を流す事に。 成長した上の子が手伝ってくれて嬉しかったです。 と思ったのも束の間、下の子と雪合戦を始めてしまいました。
 午後からゆっくり読書の時間を設けました。 この「本願寺と一向一揆」(辻川達雄著/誠文堂新光社刊)は読み応えがありました。 著者は福井県武生市の方で、丹念に史実を積み上げています。 いままで読んできた一向一揆については真宗側から書かれたものが大半で、「甘い」ところがありました。
 しかしこの本は、著者のまえがきを借りるならば
『著述の内容には「辛口」の表現が多いが、著者はもともと宗教指導者が武力沙汰を認めたり、それを行使すること自体に、大きな矛盾を感じている一人である。 一向一揆についてもよく、「ーそのような時代であったので、やむを得ぬことである。ー」とする感想を見聞するが、たとえどのような時代であっても、宗教指導者たるものは、宗教本来の倫理である「博愛」と「平和」に徹するべきが原則と思う。 事実、そのことを貫いた宗教指導者も少なくないのである』
と、辛辣です。 僕も同じ意見です。
 内容も当時の真宗王国=砺波地方のことが詳しく書かれていて、今まで自地域の事を知らなかった事を恥じ入りました。 歴史に興味のある方、浄土真宗に御縁のある方は御一読をお薦めします。 城端図書館の蔵書です。
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2005年1月10日(月)  No.519

大福寺 不二門
 城端と福光との境にある大窪(おおくぼ)の大福寺さんに素敵な門が移築されました。 「不二門」と名付けられています。
 なんでも埼玉県で壊される事になっていた長屋門を解体して運び込んでおいたそうです。 一昨年暮れにお亡くなりになった先代ご住職の一周忌を前に、太田浩史新住職を中心に建てられました。
 お寺は山門が当たり前なのですが、写真でもわかるようにとても立派な長屋門ですし、太田さんが民藝に深く関わっておられるのでお寺の門になさる事を決意されたようです。 門の中は部屋があり、多目的な使い方を考えておられるとおっしゃってました。 近くをお通りになったら是非ご覧になってください。
 きょうは青縞のウールに地紋のある青みがかった薄灰の半衿、辛子色の角帯に灰黒の木綿袴、グレーのタビに右近下駄。
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2005年1月9日(日)  No.518

鏡開き
 城端別院本堂にお供えしてあったお鏡を頂戴しました。 ちょっと早い鏡開きです。 まさかこんな大きな物を戴けるとは思ってなかったのでビックリです。
 我が家は喪中のためお正月飾りはまったくしませんでした。 お鏡も同様です。 貴重なこのお餅は11日にぜんざいにしていただく事にします。 食べがいがありそうです。
 夕食に一日遅れの七草粥を食べました。 今年も“本物”を戴いたので、元気が出た気がします。
 妻がiPod miniを注文しました。 FMトランスミッターをつけて、車内でクラシックを聴くのだそうです。 友人のiPod(20G)を見せてもらいましたが、使い勝手はなかなか考えられています。 いつ届くのか楽しみです。
 きょうは茶縞のウールに黒のタートルフリース、黒の角帯に帆布の袴。 この格好でもレンタルビデオ屋さんで「残念!」と言われてしまいます…う〜ん残念(笑)
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2005年1月8日(土)  No.517

きものの美
 石川県立美術館ではじまった「新春を寿ぐ〜きものの美〜彩をまとう 匠を着る」を夫婦揃って見に行きました(1/30まで)。
 加賀友禅を中心に昭和初期から現代まで高名な作家(故人を含む)の作品展です。
 中川華邨、上野清江、上野為二、木村雨山、松尾友蔵、喜多川平朗、北村武資宗廣力三志村ふくみ、福田喜重、小宮康孝、小宮康正、中 儀延、坂口幸市、松原定吉、松原福与、島田義雄、羽田登喜男、森口華弘、毎田仁郎、水野 博、由水十久、談議所栄二、能川光陽、梶山 伸、成竹登茂男、金丸水明、毎田健治、中町博志、坂井教人、二塚長生(敬称略)という錚々たる方々です。
 僕らが感嘆したのは森口華弘さんの、ピンク地に菊を白く染め抜いた「白菊」です。 構図といい図案といい素晴しいの一言です。 魅入ってしまいました。
 きもの姿だと観覧料が割引になるのも嬉しいですね。
 今日は結城の細糸を使った縞紬に焦げ茶の半衿、裂織りの角帯をへたれ結びにしました。 妻は薄黄の紬に絞りの名古屋帯です。
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2005年1月7日(金)  No.516

鞄を修繕
 本酒袋の鞄を製造元で修繕してもらいました。 ノートパソコンやカメラなど重いモノを詰め込んでいたのでハンドル部分の糸が悲鳴を上げたのです。
 この縫製をなさってる職人さんは仕立がカチッとしてるので素晴しいです。 修理も驚く程迅速で助かりました。 使い込む程味が出る鞄なので長くつきあっていきたいと思います。
 今日は茶系の古い大島に絣のスタンドカラーシャツ。 黒の角帯に茶の木綿袴です。
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2005年1月6日(木)  No.515

どんど焼きのマル秘情報
 例年1月14日に開催してる城端旧町部のどんどやき(左義長)ですが、今年は16日の日曜日に変更する事になりました。 いつも準備を直前の日曜日にするのですが、降雪や風で何度も倒れてしまうのだそうです。 その都度、児童会の担当役員が夜に建て直していました。 今年は1/9の日曜から14日までと期間が長いので必ず倒れると思われます。 左義長当日に設営できるように日程の変更となったのでした。 残念な気もしますが、ボランティアでお手伝いいただく方々の苦労を思うと仕方ありませんね。
 今年僕が城端地区の児童会の責任者だという事を初めて知りました。 今まで縁がなかったので知らなかったのですが、子ども育成会の副会長が兼任するんだそうです。 あっちゃ〜、多方面にご迷惑をおかけした事をお詫びいたします。
 責任者不在でもどんど焼きの準備はしっかり進められていました。 当番町(メインとサブ、2町内)が担当するのだそうです。 児童会には書類らしきものもないし、会計通帳が引き継がれるだけです。 それでも毎年どんどやきが滞りなくおこなわれてるのは凄い事だと思いませんか? …って、昔はこれが当たり前の事だったんですけど。
 組織・分担・引継など縦割りの会社方式をそのまま小さなコミュニティに応用すると柔軟性が失われるし、お世話するのが楽しくないですよね。
 写真は昨年の担当者のメモ(クリックすると拡大)。 どんど焼きのノウハウが詰まってます。
 今日は波田陽区みたいな地味な正絹の着物に、緑鼠の半衿、黒の角帯に帆布の袴。
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2005年1月5日(水)  No.514

ご近所のアイドルPart3
 ご近所のペットを紹介するというこの企画。なんと、再び一年ぶりに復活です。 企画そのものをすっかり忘れてました。
 先日お隣の電気屋さんの愛犬、コウスケとモカに子犬が生まれました。 ご覧ください、かわいいでしょう。 思わず目を細めてしまいます。
 今日は子ども達を連れて、映画Mr.インクレディブルを観てきました。 最初から最後まで息つく間も無い面白さ! PIXAR社の最高傑作だと思います。 お見逃し無く。
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2005年1月4日(火)  No.513

上田紬の見本帳
 信州は上田紬の見本裂を手に入れました、すべて小岩井紬工房のものです。 母がなにかの参考になるかも…と見本帳(?)を作りました。 きものが普段着だった時代、沢山の品種が市場に出回っていたのですね。 いまは紬の産地そのものが減ってしまって寂しい限りです。
 見本帳は店中央のテーブル(の下)に置いてありますので、興味のある方はご覧になってください。
 きょうはいつものように袴姿です。 グレーの木綿袷に黒の半衿、黒の角帯にチャコールグレーの袴。 妻はグレーのホタル絞り紬にグレーベースの更紗の帯。 母は藍大島に小紋羽織です。 下の子がきものを着たがるので、正月三箇日は茶系の大きなブロックのアンサンブルを着せました。
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2005年1月3日(月)  No.512

今年もきよべをよろしくお願いします
 うちは家族だけでやってる小さな家業店です。 昨年は大変な年でしたが、沢山の方々に支えられて新年を迎える事ができました。 本当にありがとうございます。
 今年も時緩をうる店としてあくせくせずに頑張ります。 皆様がゆったりと感じる生活をなさるお手伝いができれば幸いです。
 きょうは初売り。 前日の雪が20センチほど残っていたので、朝7時半より歩道の除雪を始め、9時の開店までにはスッキリとさせておきました。 しかしドーンと花火が上がるのかと思ったら、スカされてガッカリ…。
 三人とも紬を着ています(写真をクリックすると拡大)。 僕は余呉糸と結城の細番手真綿糸を使って織った草木染め縞紬に濃紺の半衿、裂織りの角帯の着流し。 妻は馬下助左ヱ門さんの薄黄色の紬に刺し子の半衿、臙脂(エンジ)と空五倍子色(うつふしいろ)に絞り分け雪持ち笹を染めた名古屋帯に濃い紫の帯締め。 母は泥大島に大きく絞った羽織です。
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2005年1月2日(日)  No.511

恭しく新年を迎えたい
 静かなお正月を迎えました。 例年同様、朝4時に別院へ参詣します。 寒さのせいか、昨年より心持ち人が少ないように感じました。 除夜の鐘つきも25の厄年の男性だけではなく、希望すれば誰でも撞けるのですが、思いのほか集まりが悪かったようです。 平生の延長で正月を迎えず、もっと節目節目を楽しめば良いのに…と思います。
 お経のあとは馬川頼徳さんの法話を聞かせていただきます。 馬川 透さんのお父さんです。
 いつもとても良いお話なのですが、今年は格別に心に残りました。 いわゆる“あの世”のハナシではなく、現在のアメリカ&日本&中国、鳥インフルエンザに熊騒動、台風に地震・津波と、TVの解説者さながらに(いや、それ以上です)スッパリ斬ってくださいます。
 聖徳太子の十七条憲法にも話が及び、「儒教では仁、仏教では慈、キリスト教では愛…いずれも同じもの」と教えてくださいました。 「オラがオラが!」ではなく、下から支援する気持ちが肝要なのですね。
 写真は(社)日本伝統俳句協会の平成十七年俳句カレンダー。 今年は精進を兼ねてこれを使うことにします。
  「山道に 雪掻かれある 小家かな」(高濱虚子)
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2005年1月1日(土)  No.510

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