「美しい装いきよべ」店長のきもの日記 過去ログ2002年7月

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07/31/2002 鹿島の森
 朝早く起きたので、散歩がてら鹿島の森へ行ってきました。蓮如さんが吉崎を選んだときに案内した鹿が住むという森です。
 国の天然記念物が沢山いて、なかでもアカテガニは歩くのが困難なほどザワザワいました。地元の人は守り神だと信じて大事になさっています。もちろん捕獲禁止です。
 吉崎の七不思議のなかにこのカニがでてきます。御坊が火事のときにカニが泡をふいて消し止めた、その時に赤くなったんだと…。実際小さなカニは白っぽく、大きくなるにつれて赤くなるようです。(写真はまだ赤くなり切ってないカニです)

 あ、ちゃんと芝政へも行ってきました。高いですねぇ〜(苦笑)

07/30/2002 家族旅行へ
 夏休み唯一の家族旅行へ吉崎御坊へ行きました。渋いですね〜(笑)
 吉崎は好きな土地で、今年にはいって3度目です。子ども達もそこで友達ができたので、楽しみにしています。
 東別院の会館に泊めていただきました。親子5人朝晩の食事付で15,800円と信じられないくらい安いです。数年前に建ったばかりでキレイだし、ご縁のない方でも泊まれますので、どうぞ。電話番号は 0776-75-1904 です。
 入口に城端別院虫干法会のポスターとパンフレットが置いてありました。なんか嬉しかったりします。

07/28/2002 盤持大会
 虫干法会もあっと言う間に最終日。日曜日のきょうはイベント目白押しです。
 北野式年太鼓保存会による「蓮如太鼓」の披露。蓮如さんが砂子坂の地に善徳寺を開いた当時の様子を太鼓で表現しています。
 相撲甚句保存会の皆様による盤持講甚句と踊り。総勢数十人がフォーメーション組んで踊りました。
 メインはやはり「盤持大会」でしょう。近在の力自慢を競う大会で。子どもは30Kg、大人は75Kgの米俵を肩に担ぎます。75Kgをクリアできたら120Kgに挑戦です。
 写真は75Kgに挑んだ城端の友好都市マルボロの高校生です。
 僕は…以前挑戦して限界を感じたので遠慮いたしました(笑)

 商工会や観光協会、フラワーカード会も虫干に合わせて境内でさまざまな催しものを開催し、にぎやかでしたよ〜。

07/27/2002 別院の宝物
 別院の宝物を急ぎ足で見てきました。蓮如上人ゆかりのもの、前田家伝来のものなど宝の山です。
 たくさんあって飾りきれないので、毎年一部違ったものを陳列しています。
 ハッと息をのむほど美しかったのが、山門天井にある天女像です。6人の天女を描いたのは、謎の絵師荒木春栄。いったいどういった人だったのでしょうか?

 虫干法会は今日と明日で終わります。あっと言う間なのでちょっと寂しいです。明日28日は盤持ちや蓮如太鼓などさまざまな催し物があります。

http://www.craft-ran.com/ht/02musibo.html

07/26/2002 化石発掘
 昨日は500年間の地層を発掘しましたが、こんどは1億年前の地層を掘ります。
 子どもと一緒に「こども・夢・恐竜探検隊」に参加しました。県の教育委員会と大山町が主催して、子どもたちに学んでもらおうという企画です。今年で4回目なのですが、人気があり希望者は抽選となりました。
 「恐竜の化石の基礎講座」で僕を含めほとんどの親はチンプンカンプンになり、先行きに不安を感じましたが、粘土で型を写して石膏で固める「化石レプリカ作成」で親の威厳を取り戻し、「化石発掘現場見学」で再び目が点になりましたが、実際に化石を掘ってみる「化石をさがそう」で童心に帰って石を割ってました(笑)
 化石(おもに植物)を含んだ地層をハンマーで割っていくと、シダの葉やら、茎やらいろいろなものが見つかります。宝探しみたいでとっても楽しかったですよ。 大満足の一日でした。

07/25/2002 出丸に堀跡発見?
 「出丸に堀の痕跡を発見した!」との電話があり、朝から写真撮影に出かけました。
 見ると確かに、帯状の黒い土が出ています。ひょっとすると城端開町前にあった出城(もしくは城)の堀跡かもしれません。
 「城端城を探す会」の事務局をしておりまして、フィールドワークで昔の城端の姿を探ってます。
 日曜日に再び現場を見てきます。

07/24/2002 虫干三昧
 午前中は虫干法会の説法を聞いてきました。城端に生まれながら、実は初めての経験です。
 蓮如上人の絵解きや蓮如上人御木像の開帳、虫干法会にのみ開帳されるという善徳寺建立以来の栴檀香木阿弥陀如来御尊像などを拝観し、話を聞いてきました。後日どこかにアップします。

 午後4時からは片山瞠山さんとお弟子さんによる「夕涼みコンサート」にお邪魔して、尺八の音色を堪能。いろんな音がでるんですね、「竹籟五章(ちくらいごしょう)」を聞いて驚きました。
 本堂がいくら涼しいとはいえ、きもので演奏はさすがに暑いようで、しょっちゅうハンカチで汗をぬぐっておられました。

 夜は「チョンガレ」です。浴衣姿の昔のお嬢さんたちが輪になって踊ってくださいました。

07/23/2002 山門下で…
 城端町観光協会の役員をしています。虫干期間中は観光案内や特産物の販売を山門下で行っていて、午前中にお手伝いに行ってきました。
 バスをチャーターして団体客の呼び込みをはかったせいか、朝から沢山の方が境内にお越しになられます。昨夜のコンサートの成功を見るにつけ、ある程度の宣伝は必要なんだなぁ…と思います。
 妻が朝のお参りに行ってきて、やはり参加者が多いと喜んでおりました。この虫干が成功裏に終わりますように。

 折しも梅雨明け宣言がだされ、山門下は気持ちのいい風が吹いていたので、ゆったりとした思索してすごせました。

07/22/2002 虫干法会始まる
 今日から28日まで城端別院善徳寺の虫干法会が始まります。
毎年初日にはライブコンサートがあり今年は EARTH〜Live In Zentokuji〜 と名付けて開催されました。
 シンセサイザーの滝沢 卓さん、ペダルスチールギターの千田佳生さん、そしてギターの馬川 透さんです。
 実は馬川さんはお坊さんです。今回は「青春」という反戦歌を歌ってくださいました。こころにしみるいい歌です。ソロコンサートも聴いてみたいとおもったのは僕だけではないでしょう。
 雨の心配があったので、本堂での開催となりました。畳の上にあぐらをかいて、音楽に触れられるって幸せです。
 来年もさらに盛大になることを期待しています。

07/21/2002 城端開町の謎に迫る
 「城端城を探す会」http://isweb19.infoseek.co.jp/diary/arahousi/
の会議をしました。
 城端町は城主荒木大膳が福光にあった善徳寺を招請して始まったとされていますが、その荒木大膳が何者であったのか、また城の位置はどこだったのか定説がありません。
 まず大膳という名前は官職名であろうと思われます。「おおかしわでのつかさ」として、菓子を作るなど朝廷の供応の職だったようです。この長は、大膳大夫。従四位下の位で、越中守よりも3〜4階級上で、とてつもない地位です。ちょっと考えられません。
 大膳の末裔の荒木氏によると、「大膳は荒木村重の子であるかもしれない」そうで、だとしたら大変な発見です。
 写真は別院台所門前にある看板です。岩佐又兵衛の絵が県の文化財になってます。この人は荒木村重の実子です。なぜ城端別院にあるのか不思議でなりません。

07/20/2002 新しい袴
 そろそろ新しい袴が欲しくなり、店内を物色しています。こんなときは便利ですねぇ(笑) あったあったありました。草木染の木綿生地です。苔色とでもいうのでしょうか、深みのあるいい色です。
 早速仕立に出そうと思います。が、自家用はどうしても後回しになるので、いつ仕上がってくるか見当もつきません。こんなときは不便ですねぇ(笑)

07/19/2002 小林宗雄 染め絵展
 20日から28日まで 小林宗雄 染め絵展をつづらこみちで開催します。筒描きとローケツで布に直に柄を描く染色作家さんです。
 虫干法会を盛り上げようと企画しました。是非お越し下さい。

07/17/2002 まち探検
 商工会青年部で城端の隠れた名所マップを作成中です(別名;日本一不親切な地図)。
 まず歩いて発見をしようと厚生病院横の宥音塚からの小路を歩いてみました。新しい道を発見したりして、大人になっても新しい発見があるところです。
 驚いたことに行くところ行くところに人が居られます(よく考えたら当たり前ですが)、中心街が閑散としているのに川島は侮れないなぁ…と思いました。R304や東町から数十メートル離れるだけで、全然別のまちに来たような錯覚さえ覚えます。城端は懐が深いなぁ…。
 次回は西側の小路を探検します。

 写真は東町の愛宕社からみた川島の姿です。初代川島甚兵衛にちなんだ文次郎杉も見えます。

07/16/2002 暑い夏のすごしかた
 台風7号が上陸し、雨模様になるのかと思っていたら、北陸はなぜか晴れ。梅雨明けのようないい天気になりました。
 私見ですが、ネクタイとソックス(含ストッキング)が暑さを倍増させる根源だと思います。 昔の人は夏は靴下なんぞを履いていなかったので、涼しくすごせたのではないでしょうか。
 足の裏は一日にコップ一杯以上の汗をかくといわれています、発汗して体温を下げるためには覆い(靴下)は履かない方がいいのです。
 またたくさんのツボがあるということは血液が足裏をどんどん流れているんだと思います。

 といっても洋服にサンダルでは店頭に立つには失礼な装いです。その点きものにゲタだと見栄えもいいし、涼しくて快適ですよ〜。

07/15/2002 品位のある生活
 妻とふたりで、砺波市にお住まいの金嶋さんという女性を訪ねました。学校での集団フッ素洗口についての資料をお預かりするためです。
 栴檀野の山の麓(?)にお住まいで、耕作し、ニワトリを放し飼いで育てていらっしゃいます。様々な問題に正面から取り組んで来られた方で初めてお会いするのにとても親しみを感じました。
 いろんなお話をしたのですが、一番印象に残ったのが「品位のある生活」という言葉でした。現社会には様々な問題がありますが、個人個人が自分で考えて良心に恥じない仕事や生活をおくれば社会はきっと良くなると思います。

 養鶏場で生れたニワトリは、卵を温める本能を人工交配による操作で無くしている…という事実を知って愕然としました(涙)
 効率化のために捨ててきたものの代償は、人間にきっと跳ね返ってくるのだと思えてなりません。

07/14/2002 試してガッテン!手打ち蕎麦
 3年ぶりに手打ちそば教室を開きました。大好評で定員を越える申し込みがありました。 講師は中山道男さん、金沢在住の紙器印刷会社の社長さんです。
 「手打ち蕎麦の儀」というパフォーマンスが大好評で、みなさん大笑いしながら、ソバ打ちの手順を学んでおられました。
 てんでんに打った蕎麦で美味しく昼食をとり楽しい一日を過ごされたようです。

07/13/2002 ぞうきんがけ大会
 大変なタイトルですが…(笑)
朝からボランティアで城端別院のぞうきんがけに参加しました。出席者はおもに小学生とその父兄、総勢80人超です!
『14歳の挑戦』で店に手伝いに来てくれている中学生2名も一緒に参戦です。
 広い別院の廊下を雑巾でダダーッっと走るのって気持ちいいですよ。来年も是非参加したいと思います。

 『14歳の挑戦』も今日が最終日。3人にサイトを作ってもらいました。ご覧になってください。
http://www.craft-ran.com/14/

07/12/2002 先人の知恵
 まだ梅雨明け宣言されてませんが、本格的な夏の暑さになりました。当店は身体のことや環境のことを考えてあまりエアコンはつけていません。(ちなみに5℃以上外気と差があるところにいるとホルモンの分泌がおかしくなるそうです)
 余談ですが、一体いつから汗はかいちゃいけないものになってしまったんでしょうか?暑い夏には汗をかいて不用なものを体外に出すしくみになってるのに…。

 さて、つづらこみちのおかげで西から東へと風が通り抜けます。自然の風はここちよいです。
 さらに今日葦簀(よしず)を置きました。日光は遮るが風は通すし、外からは見えないが中から外は見えるというすぐれ物です。
 風鈴とともに涼感を楽しんでいます。

07/09/2002 14歳の挑戦
 今年で三回目の「十四歳の挑戦」がスタートしました。「14…」とは、富山県内の中学二年生が地域の事業所で一週間勤労体験するという全国的に珍しい事業です。
 当店には女の子三人が来ています(13日まで)。さっそく店を整頓してもらったり、写真のように陳列の模様替えをしてもらいました。
 合間を見つけては、反物を巻く練習もしています。ドラマなどで呉服屋の番頭さんが逆に巻いている姿を見ますが、ちょっと練習すれば誰でも巻けるようになりますよ。最初は巻き芯などの直径3cm程度の棒を手のひらで転がすようにするのがコツです。

07/08/2002 父の命日
 父が死んで19回目の命日を迎えました。朝からお墓を掃除して清々しい気持ちになった後、倶利迦羅不動へ行きました。
 車でおよそ30分程度の近くにあるのに今年になって初めて足を運んだ場所です。ここのソバがとてもおいしいので気に入っています。
 僕は信心深いタイプではありませんが、たまにはいいかな…。
 今年の善徳寺虫干法会でも宝物拝観だけではなくお説教を聞いてみようかなと考えています。

07/07/2002 七夕
 今年の七夕は大変暑い日でした。
朝六時半から山田川の清掃活動に参加してゴミ拾いをします。工事廃材の針金などが沢山落ちていて、子どもが川に入りにくい状態だったのをキレイにしました。といっても学校で川遊びは禁止されているようです。

 フラリと立ち寄られたお客様が夏の小物を買ってくださいました。夏物には力を入れているのでとても嬉しいです。

07/05/2002 虫干法会のうちあわせ
 善徳寺で虫干法会の打ち合わせがありました。
虫干法会は毎年7月22日〜28日の期間中、城端別院の法宝物のすべてを虫干しをかねて各座敷・御殿に展示し、解説や絵解きがおこなわれます。また本堂では勤行・法話があります。

商店街でもいろいろ企画しています。
詳細は 「城端でこれからあるイベント案内」をご参照下さい。
http://www.craft-ran.com/ht/event.html

07/04/2002 雑誌の取材を受けました
 ひょんなご縁で、呉服雑誌『季刊 Ki-mono』の取材を受けました。「きもの家業に生きる」コーナーです。うっわ〜、コッテコテ(笑)
 わざわざ東京から来られた記者と2時間いろいろお話をして、たくさんの情報をいただきました。感謝。
 近いうちに商品構成などに反映かもしれません。

きょうは久しぶりに30℃を越す暑さでしたが、麻の浴衣だったので、風通しがよく快適に過ごしました。 あとは夏の必需品「扇子」を手に入れようと捜しています。 男物って意外といいのがないんです。

07/03/2002 ウィンドの明かり
 毎日八時まで営業しています。
閉店後、通りが寂しいので、夜のミニギャラリーを復活させようと考えています。

 母がありあわせの材料で感じのいい照明をつくりました。
糸巻きにソケットを載せて、40Wの電球をつなぎます。周囲をミニすだれで覆って完成です。
 これで夜の散歩が楽しくなります。

 しかし、今は虫が多いので、ちょっと休憩(笑)

07/02/2002 七夕飾り
 子ども達と七夕を飾りつけました。といっても豪勢なものではなく、とても控え目です(笑)
 子どもが減ったせいか、七夕を飾るお宅も少なくて寂しい限りです。そもそも「子どもがいないから飾らない」というのも変な話ですが…。
 短冊は手すきの紙、こよりももちろん紙製です。

子どもたちのささやかな願いが叶いますように…。

07/01/2002 東本願寺と相伝ー善徳寺との関連ー
ふるさと歴史講座を聴講しました。
密度の濃い内容で、頭が混乱しておりますが、概要を書いてみます。

●現在は途絶えているが、江戸時代まで浄土真宗には「相伝」というものがあり、善徳寺は五箇寺に次ぐ巡讃として、相伝の手助けをしていた。つまり全国にいくつかある次期リーダーの養成所だった。

●相伝とは経行信証そのものを法主に正しく伝えるシステムであるが、世襲制が始まって途絶えた。
本山が相伝をやめたのと、善徳寺が本山からではなく加賀藩から住職を招くようになったのとは時期を同じくする。

●これらのことは数年前の蓮如上人五百回忌法要のときに別院の古文書を整理していたら出てきた「三心釈聞記」(真勝筆)を元に話をされました。

なんにせよ 江戸時代の城端別院の姿がおぼろげながら見えてきたようです。
きものとは直接関係ありませんが、皆さんにお伝えしたくてアップします。

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店長;清部一夫