草木染(くさきぞめ) 染植物の根や葉、茎、樹皮、花、実などから染料を採って行う染色

【茜】(あかね)
 アカネ科の多年生蔓草、根を染料に用いる。

【阿仙】(あせん)
 マメ科の植物。タンニン酸を抽出して使う。
 
【刈安】(かりやす)
 イネ科の多年草、古く飛鳥時代から染料として使われていた。かつては、その煎汁に灰汁媒染で黄色を染めたが、ミョウバンで青みのある黄色、鉄でオリーブのような青茶色というふうに、媒染剤によってさまざまな色が得られる。

【矢車附子】(やしゃぶし)
 山地に自省するカバノキ科の落葉小喬木。実は楕円形で長さ2センチほど。松笠に似ておりタンニンを含む。その実を染料に酢酸鉛や硫酸銅の媒染で黄茶色を染め、塩化第一鉄で紫がかった鼠色を染める。

【楊梅】(やまもも)別名:シブキ
 ヤマモモ科の常緑喬木、樹皮を染料に用いる。塩化第一錫で黄色、灰汁で茶褐色、硫酸銅で金色、塩化第一鉄で海松(みる)色などが染められる。

 

 
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この事典は「染織事典 中江克己編 泰流社刊」からの抜粋です

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